【S16最高レート2038】prism spiral

前回書いた純正の記事と同様に、今後しばらくはこの構築を使うつもりはないので手の内は全て晒す。

シーズン16はメインロムで厨パ、サブロムで純正受けルを回し、スパートをかける最終日にパーティだけ交換して型バレを防ぐ作戦を取った。
厨パに勝てる受けルができたら、今度はそれに勝てる厨パを考える、ひたすらこれの繰り返しだったため、本構築は厨パに対する勝率が比較的高い。

S13で使用した純正受けループ【S13最終・最高レート2144】Natural Loop - はじまりの扉をベースとしており基本的にはここから環境に合わせて調整を加えていった形となる。

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【Special Thanks】

TNを募集した際、大変可愛らしい名前を下さったお二方f:id:reitoika:20160718044835j:image

 

 


【個別解説】
f:id:reitoika:20160119092113g:plainf:id:reitoika:20160106203544g:plain@ナイト
努力値:252-2-4-252-0-0 控えめ
実数値:187-x-104-167-120-100
実数値(メガ):187-x-144-191-140-100
草結び/ヘドロ爆弾/宿木の種/光合成
身代わりスイクンが減ったので吠えるは要らないと判断、ある程度一貫するダメージソースとして宿木に変更。調整は好きだからという適当な理由で新緑HC型にしている。もともとフシギバナはギリギリ耐えるような高火力技を受けるには不向きなポケモンなので、努力値をどこに振っても大して差が出ない。選出率が低いので左上に配置して圧力を掛ける。
f:id:reitoika:20160106203515g:plain@ゴツメ
努力値:252-0-252-2-4-0 腕白
実数値:172-100-211-x-91-90
アイアンヘッド/毒毒/鉄壁/羽休め
前回まではS実数値109で挑発を入れていたが、遅くすればメガハッサムに下からTODできることに気付き変更。挑発はサイクル戦で負担がかからないためエアームドを弱くする原因となる。またHBに特化させることで太鼓後マリルリアクアジェット+鉄壁アクアジェットを2連最高乱数以外耐える。遅いはたき落とす持ちが大多数を占める現環境で対マリルリを任せられるのは大きな強みだろう。サーナイトのスキンハイボ2耐え調整のエアームドも多いが、めざ炎、気合玉、鬼火で崩れることが多くD振りのメリットは感じられなかった。受けルミラーで挑発エアームドが強いというのをTLで見かけたが、僕個人としてはそれは間違いだと思ったので詳しくは後の方で述べる。
f:id:reitoika:20160106203449g:plain@イバンのみ
努力値:252-4-0-2-252-0 慎重
実数値:207-155-130-x-167-81
追い討ち/噛み砕く/イカサマ/吠える
対厨パのキーポケモンで、上に行けば行くほどよく刺さる。こちらも詳しい動かし方は後述する。気合玉避けられずに苦しんでいるルーパーは是非この型を試してみてほしい。受けルのバンギはこいつが最強。
f:id:reitoika:20160106203358g:plain@毒玉
努力値:228-4-4-2-68-204 陽気
実数値:179-116-146-x-104-155
地震/ハサミギロチン/身代わり/守る
結論グライオン。1年以上前から使っているこの調整をあすぱぁグライと呼ぶのもなんとなく嫌なのでそう呼んでいる。
ナットレイやゴツメ挑発サザンドラグライオンを舐めた選出が多くムカついたのでギロチンを採用。どうせ運に頼るならSを伸ばして射程範囲を広げた方が強い。持ち物不明水ロトムの処理はグライオンを上手く絡めていく。
f:id:reitoika:20160119092043g:plainf:id:reitoika:20160106203323g:plain@ナイト
努力値:244-2-156-4-100-4 図太い
実数値:201-x-165-121-113-51
実数値(メガ):201-x-242-151-113-51
熱湯/電磁波/鉄壁/怠ける
剣舞ファイアローを多く見たので自然と選出率も上がった。ヤドランの強みって熱湯の一貫性なんじゃないだろうか…
f:id:reitoika:20160106203301g:plain@輝石
努力値:252-2-252-0-4-0 図太い
実数値:357-x-62-x-126-70
地球投げ/毒毒/電磁波/卵産み
配置を逆にした都合で最後になってしまったが本構築のエース357ラッキー。長い期間ラッキーを使ってきたが、今でも毒毒と縮小は甲乙付け難い。(なぜか頻発する)受けルミラーではHPタンクとしてその強さを発揮してくれた。耐久値が高すぎて耐久調整ができない。

 

 

 

 

 


対厨パf:id:reitoika:20151218192234p:plainf:id:reitoika:20151218192227p:plainf:id:reitoika:20151218192220p:plainf:id:reitoika:20151218192247p:plainf:id:reitoika:20151218192255p:plainf:id:reitoika:20151218192240p:plain
こちらの選出:バンギラスラッキーヤドラン
厨パを使う側に立って初めて気付いたが、一般枠のボルトガブバシャスイクンではラッキーヤドランのサイクルを破壊できない為、受けルの処理はガルーラかゲンガーのどちらか片方に任せる必要がある。命中不安技に頼らずに最低限の汎用性を維持しつつ純正受けループを壊滅させられる型は現状以下の2パターンしかない。
f:id:reitoika:20160718043203p:plain
実数値(メガ):159-x-100-190-124-200
シャドーボール/滅びの歌/身代わり/道連れ

f:id:reitoika:20160718043208p:plain
実数値(メガ):197-192-135-x-121-123
秘密の力/不意打ち/グロウパンチ/炎のパンチ
である。
2体同時に選出することは出来ない(そもそも1体で十分である)ため、対受けルはどちらか片方でやろうというわけだ。
例:グロ秘密ガルーラと催眠ゲンガー、猫捨て身ガルーラと身代わり滅びゲンガー
こういった型のガルゲンに後出しから1:1交換を強いれるのがイバンバンギラスである。
S13のNatural loopの記事を読んだ人は既にお気付きかも知れないが、実はここまで前と何も変わっていない。変わったのはイバンバンギラスの相対的な強さである。たまさんのエンジェループがラムバンギを採用していたからか、ガルーラのグロパンに後出ししたバンギラスに不意打ちをしない、ゲンガーが気合玉を当てた後そのまま居座るといった舐めた動きが非常に多かった。
またラッキーを選出に組み込めるようになり対ボルトロスの安定感が増した(以前はラッキーの代わりにフシギバナを出していた)。
実際に厨パに当たった際の動きを解説していく。
ガルーラorゲンガー+ボルトガブバシャスイクンから2体
に対して
バンギラスラッキーヤドランと選出する。先発スイクンを要塞化させられると突破できないが、厄介なフシギバナを処理するため後ろにほぼ確実にゲンガーが構えている。スイクンを寝かせてバンギで吠えれば50%でゲンガーをキャッチ、失敗したら再度ラキヤドで回しながらスイクンを寝かせる。
一応バンギとゲンガーで1:1交換した場合のHP割合は
バンギラス(瀕死)ラッキーヤドラン
(357+201)/(207+357+201)×100=72.94%
逆に相手側は
ゲンガー(瀕死)スイクン@1
(207+X)/(159+207+X)×100≧72.94%
となるにはX≧222でないといけない。厨パにそこまでHPの高いポケモンはいない。要するにTODで勝ち。
対受けループを担うガルーラかゲンガーをバンギラスで処理すれば自ずと勝利は見えてくる。

 



対CDG4f:id:reitoika:20160718041454p:plainf:id:reitoika:20160718041501p:plainf:id:reitoika:20160718041641p:plainf:id:reitoika:20160718041654p:plainf:id:reitoika:20160718041701p:plainf:id:reitoika:20160718042013p:plain
こちらの選出:バンギラスラッキーグライオン
厨パ同様ガルゲンどちらかが受けルに強い型なのでバンギラスで1:1交換を狙う。メガシンカさえ落としてしまえばラキグライで受け回すことができる。CDG4はゲッコウガが重くなりがちなのでガブリアスの持ち物はスカーフと決めつけて良いと考えている。

 



対受けループf:id:reitoika:20160718042622p:plainf:id:reitoika:20160718042629p:plain f:id:reitoika:20160718042636p:plainf:id:reitoika:20160718042642p:plainf:id:reitoika:20160718042649p:plainf:id:reitoika:20160718042656p:plain
まずは挑発エアームドの対受けル性能から。従来の受けルミラーはグライグライで最後まで睨み合うことが多かった。一方、挑発エアームドはグライの行動を制限しながら最終ターンにHPが少し削れた状態を作って判定勝ちを狙う。正確に時間調整ができるならミラーを意識したラッキーのH振りが要らなくなくなることが期待された。
これに対する反対意見はグライオン側も時間調整ができるだろうというもの。受けル同士のTODは両者時間目一杯まで使うのが最早常識なのだが、その中でも多少順番を入れ替えられる。
実際の状況を想定してみる。
1.守る挑発(max)
2.身代わり挑発
3.地震アイアンヘッド(max)
4.地震アイアンヘッド(max)
5.地震アイアンヘッド
5まで進んだらまた1に戻る。3〜5は挑発で拘束されているため地震しか出せない。ターン終了時にグライオンのHPが満タンの時は(max)、グライオンエアームドより速く、身代わりはアイアンヘッドで確定2発である。
どのタイミングから仕掛けるかは自由だが、エアームド側は最終ターンに2か5が来るように調整することになる。
実はグライオン側からもエアームドTODを崩す手段がある。上記1〜5を繰り返す途中、5の後に以下の1'〜4'の動きを挟んでから(初めに守るを押さない)再び1〜5をやると、本来の順番を1つ前倒しにできる。
1'.身代わり挑発
2'.地震アイアンヘッド
3'.地震アイアンヘッド(max)
4'.地震アイアンヘッド
非常にややこしいがとにかく挑発エアームドがそこまで安定した強さを持っていないことはわかって頂けると思う。
そこでこの構築では挑発エアームドを使わずに相手の挑発エアームドにも勝てる選出を考えた。ラッキーのH振りはそのためのものである。
ギロチンの一貫を切りつつ最もHPが高くなる相手の選出は
グライオンラッキーバンギラス(179+339+207=725)
こちらは
グライオンラッキーヤドラン(179+357+201=737)
と選出することでHP合計の勝負で勝つことができ、挑発エアームドを出された場合でも再生力ヤドランの熱湯を絡めることで割合で負けることを防げる(相手ラッキーが339なのは受けル最強のエンジェループのラッキーがHP339であるため)。
ちなみにモロバレル入り受けループは
グライオンラッキーモロバレル(179+339+221=739)
と出されるとヤドラン選出では合計で勝てないので
グライオンラッキーバンギラス(179+357+207=743)
と選出する。
(モロバレルエアームドが同居するパーティに対しては前述の1〜5の内2、5で終わらないように調整するしかない。しかしそういったパーティは数が少なく、今期は1人しか見なかった)
357ラッキーの有用性に気付き選出を見直してから、受けルミラーは全勝している。

 

 

 


ルール上チートに近い戦法(TOD、PP枯らし、遅延による陽動作戦etc)に加え、その特殊な性質によって汎用的な対策が難しいことが受けループの強さといえる。一方で、すべての構築に互角に戦えるように組んでいくと、どうしてもハサミギロチンの採用は避けられないのである。今シーズンの敗因はギロチンを当てなければならない相手に当てられなかったことに他ならない。受けループという構築は最終的には一撃技を当てるかどうかの運ゲー構築であったというのがこの半年間の結論である。厨パにはない致命的な弱さを知ってしまったため、今後受けループを使うことはないだろう。

 

 

 

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See you again!